Google Awareness API を使用すると、アプリでユーザーの現在の状況にインテリジェントに反応できます。Awareness API は、ユーザー アクティビティと近くのビーコンを含む、5 つのコンテキスト タイプを公開します。これらのタイプを使用すると、従来は不可能だった方法で、アプリのユーザー エクスペリエンスを改善できます。アプリはこれらのコンテキスト シグナルを組み合わせてユーザーの現在の状況を推定し、その情報を使用してカスタマイズされたエクスペリエンス(ユーザーがヘッドフォンを接続してジョギングを始めたときにプレイリストの候補を表示するなど)を提供できます。
Awareness API のメリット
Awareness API には次のようなメリットがあります。
- 実装の容易さ: アプリに 1 つの API を追加するだけで済むため、統合が大幅に簡素化され、生産性が向上します。
- コンテキスト データの改善: 元のシグナルが処理され、品質が向上します。たとえば、高度なアルゴリズムを使用して、ユーザーのアクティビティを高精度で判断します。
- 最適なシステム健全性: Awareness API は、バッテリー寿命とデータ使用量に対する影響を自動的に管理するため、アプリで管理する必要はありません。
フェンスとスナップショット
Awareness API は、アプリがコンテキスト シグナルを取得してユーザーの現在の状況を判断するために使用できる 2 つの異なる API で構成されています。
- Fence API: この API を使用すると、アプリはユーザーの現在の状況に反応し、コンテキスト条件の組み合わせが満たされたときに通知を提供できます。たとえば、ユーザーがウォーキングをしていて、ヘッドフォンが接続されている場合などです。フェンスが登録されると、Fence API はアプリが実行されていない場合でもコールバックをアプリに送信できます。
- Snapshot API: この API を使用すると、アプリはユーザーの現在のコンテキスト(ユーザーの現在地や現在の天気など)に関する情報をリクエストできます。
コンテキストの種類
コンテキストは Awareness API の中核です。コンテキスト データには、位置情報(緯度と経度)、場所のタイプ(公園やコーヒー ショップなど)、アクティビティ(ウォーキングやドライブなど)といったセンサーから取得したデータが含まれます。これらの基本タイプ(シグナル)を組み合わせることで、ユーザーの状況をより具体的に推測できます。サポートが終了したコンテキスト シグナルを確認するには、次の通知を開いてください。
次の表に、Awareness API で現在提供されている基本的なコンテキスト タイプを示します。
コンテキストの種類 | 例 |
---|---|
時間 | 現在の現地時間 |
場所 | 緯度と経度 |
アクティビティ | ウォーキング、ランニング、サイクリングなどのユーザー アクティビティが検出された |
ビーコン | 指定された Namespace に一致する近くのビーコン |
ヘッドフォン | ヘッドフォンが接続されているかどうかのステータス |