Google Cloud Search の概要

Google Cloud Search を使用すると、従業員は、社内のデータ リポジトリから社内ドキュメント、データベース項目、CRM データなどの情報を検索して取得できます。

アーキテクチャの概要

図 1 に、Google Cloud Search 実装のすべての主要コンポーネントを示します。

Google Cloud Search アーキテクチャの概要
図 1. Google Cloud Search の主要コンポーネント

図 1 の最も重要な用語の定義を以下に示します。

リポジトリ
従業員情報の格納に使用されるデータベースなど、企業がデータを格納するために使用するソフトウェア。
データソース
インデックスに登録して Google Cloud Search に格納したリポジトリのデータ。
検索インターフェース
従業員がデータソースを検索するために使用するユーザー インターフェース。スマートフォンからデスクトップ パソコンまで、あらゆるデバイスで使用するための検索インターフェースを開発できます。Google が提供する検索ウィジェットを、社内のウェブサイト内で検索できるようにデプロイすることもできます。検索アプリケーション ID は、すべての検索に含まれ、カスタマー サービスツール内などの検索のコンテキストが既知であることを確認します。サイト cloudsearch.google.com には検索インターフェースが含まれています。
検索アプリケーション
検索インターフェースに関連付けられている場合に検索に関するコンテキスト情報を提供する一連の設定。コンテキスト情報には、そのインターフェースを使用した検索に使用するデータソースと検索ランキングが含まれます。検索アプリケーションには、結果をフィルタするためのメカニズムも含まれており、一定期間にわたって行われたクエリの数などのデータソースに関するレポートが有効になります。
スキーマ
企業のリポジトリ内のデータを Google Cloud Search でどのように表現するかを示すデータ構造。スキーマは、従業員の Google Cloud Search 体験(フィルタや表示の方法など)を定義します。
コンテンツ コネクタ
企業のリポジトリ内のデータを走査して、データソースにデータを入力する目的で使用されるソフトウェア プログラム。
ID コネクタ
企業の ID(ユーザーとグループ)を Google Cloud Search に必要な ID と同期するために使用されるソフトウェア プログラム。

Google Cloud Search のユースケース

Google Cloud Search によって解決される可能性のあるユースケースを以下に示します。

  • 従業員は、他の従業員が作成した企業ポリシー、ドキュメント、コンテンツを探す方法を必要としています。
  • カスタマー サービスチームのメンバーは、関連するトラブルシューティング ドキュメントを探してお客様に送信する必要があります。
  • 従業員は会社のプロジェクトに関する社内情報を探す必要があります。
  • 営業担当者は、特定のお客様のすべてのサポート問題のステータスを表示する必要があります。
  • 従業員は、会社固有の用語の定義が必要です。

Google Cloud Search の実装の最初の手順は、Google Cloud Search によって解決されるユースケースを特定することです。

Google Cloud Search を実装する

デフォルトでは、Google Cloud Search は Google ドキュメントやスプレッドシートなどの Google Workspace データをインデックスに登録します。Google Workspace データ用に Google Cloud Search を実装する必要はありません。ただし、サードパーティのデータベースに保存されているデータ、Windows Fileshare、OneDrive のようなファイル システム、Sharepoint のようなイントラネット ポータルなど、Google Workspace 以外のデータについては、Google Cloud Search を実装する必要があります。企業向けに Google Cloud Search を実装するには、次の手順が必要です。

  1. Google Cloud Search が解決に役立つユースケースを特定します。
  2. ユースケースに関連するデータを保持するリポジトリを特定します。
  3. 企業が各リポジトリ内のデータへのアクセスを管理するために使用する ID システムを特定します。
  4. Google Cloud Search API へのアクセスを構成します
  5. Google Cloud Search にデータソースを追加します
  6. 各データソースのスキーマを作成して登録します
  7. リポジトリに使用可能なコンテンツ コネクタがあるかどうかを確認します。事前構築されたコネクタのリストについては、Cloud Search コネクタのディレクトリをご覧ください。コンテンツ コネクタが使用可能な場合は、ステップ 9 に進みます。
  8. コンテンツ コネクタを作成して、各リポジトリ内のデータにアクセスし、Cloud Search データソースにインデックスを登録します。
  9. ID コネクタが必要かどうかを判断します。ID コネクタが不要な場合は、ステップ 11 に進みます。
  10. ID コネクタを作成して、リポジトリまたは企業の ID を Google ID にマッピングします。
  11. 検索アプリケーションを設定します
  12. 検索インターフェースを作成して、検索クエリを実行します。
  13. コネクタと検索インターフェースをデプロイします。事前構築済みのコネクタを使用する場合は、そのコネクタ用の手順に従ってコネクタを入手し、デプロイします。利用可能なコネクタは、Google Cloud Search コネクタ ディレクトリに記載されています。

次のステップ

必要に応じて次の手順を行います。

  1. Google Cloud Search スタートガイドのチュートリアルを試します。
  2. Google Cloud Search を使用するユースケースを特定します。
  3. これらのユースケースに関連するリポジトリを特定します。
  4. リポジトリで使用する ID システムを特定します。
  5. Google Cloud Search API へのアクセスを構成するに進みます。