コントロールと操作

Maps SDK for iOS を使用すると、地図に表示する組み込みの UI コンポーネントや許可する操作を指定して、ユーザーが地図を操作する方法をカスタマイズできます。

地図のコントロール

Maps SDK for iOS には、iOS 版 Google マップ アプリに表示される UI コントロールに似た組み込みの UI コントロールが用意されています。これらのコントロールの表示と非表示を切り替えるには、GMSUISettings クラスを使用します。このクラスに加えられた変更は、すぐにマップに反映されます。

コンパス

Maps SDK for iOS には、特定の状況下でマップの右上に表示される、コンパス グラフィックがあります。コンパスは、カメラの向きがゼロ以外の方位になるように調整されている場合にのみ表示されます。ユーザーがコンパスをクリックすると、カメラの方向指定がゼロの位置（デフォルトの向き）に戻り、その後、コンパスが徐々に消えていきます。

コンパスはデフォルトで無効になっています。コンパスを有効にするには、GMSUISettings の compassButton プロパティを YES に設定します。ただし、コンパスが常に表示されるように設定することはできません。

let camera = GMSCameraPosition(latitude: 37.757815, longitude: -122.50764, zoom: 12)
let mapView = GMSMapView(frame: .zero, camera: camera)
mapView.settings.compassButton = true
      

GMSCameraPosition *camera = [GMSCameraPosition cameraWithLatitude:37.757815
                                                        longitude:-122.50764
                                                             zoom:12];
GMSMapView *mapView = [GMSMapView mapWithFrame:CGRectZero camera:camera];
mapView.settings.compassButton = YES;
      

現在地ボタン

現在地ボタンは、現在地ボタンが有効になっている場合にのみ、画面の右下に表示されます。ユーザーがボタンをクリックすると、ユーザーの現在地が現在わかっている場合は、カメラがアニメーション化してユーザーの現在地にフォーカスします。ボタンを有効にするには、GMSUISettings の myLocationButton プロパティを YES に設定します。

mapView.settings.myLocationButton = true
      

mapView.settings.myLocationButton = YES;
      

床の選択ツール

構内図が目立つように表示されている場合は、画面の右下に階数ピッカー コントロールが表示されます。複数のインドアマップが表示されている場合、階数ピッカーは画面の中央に最も近い建物に関連付けられます。各建物にはデフォルトの階が設定され、ピッカーが最初に表示されたときに選択された状態になっています。ピッカーを使用すると、別の階を選択できます。

階層選択ツールを無効にするには、GMSUISettings の indoorPicker プロパティを NO に設定します。

mapView.settings.indoorPicker = false
      

mapView.settings.indoorPicker = NO;
      

地図の操作

地図のデフォルトのジェスチャーを無効にするには、GMSUISettings クラスのプロパティを設定します。このクラスのプロパティは、GMSMapView のプロパティとして使用できます。次のジェスチャーはプログラムで有効にしたり無効にしたりすることができます。なお、ジェスチャーを無効にしても、カメラ設定へのプログラマティック アクセスは制限されません。

• scrollGestures - スクロール ジェスチャーを有効または無効にします。有効な場合、ユーザーはスワイプによってカメラをパンすることができます。
• zoomGestures - ズーム ジェスチャーを有効または無効にします。有効にすると、ユーザーはダブルタップ、2 本指タップ、ピンチ操作でカメラをズームできます。scrollGestures が有効になっているときにダブルタップまたはピンチ操作を行うと、カメラが指定されたポイントにパンされる場合があります。
• tiltGestures - 傾斜ジェスチャーを有効または無効にします。有効にすると、ユーザーは 2 本の指で垂直方向に下にスワイプまたは上にスワイプしてカメラを傾けることができます。
• rotateGestures - 回転ジェスチャーを有効または無効にします。有効にすると、ユーザーは 2 本の指で回転するジェスチャーを使用してカメラを回転できます。

次の例では、パン操作とズーム操作を無効にしています。

override func loadView() {
  let camera = GMSCameraPosition.camera(
    withLatitude: 1.285,
    longitude: 103.848,
    zoom: 12
  )

  let mapView = GMSMapView.map(withFrame: .zero, camera: camera)
  mapView.settings.scrollGestures = false
  mapView.settings.zoomGestures = false
  self.view = mapView
}
      

- (void)loadView {
  GMSCameraPosition *camera = [GMSCameraPosition cameraWithLatitude:1.285
                                                          longitude:103.848
                                                               zoom:12];
  GMSMapView *mapView = [GMSMapView mapWithFrame:CGRectZero camera:camera];
  mapView.settings.scrollGestures = NO;
  mapView.settings.zoomGestures = NO;
  self.view = mapView;
}