テスト アカウントを使用すると、本番環境に変更を適用する前に、新しい API の実装やアカウント構成を試すことができます。
本番環境のアカウントは、料金が発生する広告を配信し、ユーザーに表示されます。一方、テスト アカウントは、有効な請求が発生しておらず、ユーザーに広告を表示しないため、Google 広告の管理画面ではキャンセル済みアカウントとして表示されます。
テスト アカウントと本番環境アカウントは相互にやり取りできないため、既存の本番環境 MCC アカウントでテスト アカウントを使用することはできません。テスト アカウントを使用するには、テスト用クライアント センター(MCC)アカウントをルートとする新しいアカウント階層が必要です。
テスト アカウントを使用する理由
一方、テスト アカウントは実際の広告掲載に影響したり料金が発生したりすることがないため、API を試す際に便利です。テスト アカウントは、開発中にもメリットがあります。以下のようなメリットがあります。
- 本番環境アカウントと同様に、階層に設定して整理できます。
- 本番環境アカウントと同様に、Google 広告の管理画面で表示、操作できます。
- 承認済みの開発者トークンは不要であるため、アプリケーションが審査または承認される前でも、すぐに API のテストを開始できます。
- 広告を配信したり、本番環境のアカウントを操作したりすることはできません。これにより、配信アカウントに影響を与えることなく、コードや構成の変更をテストできる安全な環境が提供されます。
- 本番環境アカウントと同じ制限(レートの上限など)があります。
テスト アカウントには予算がないため、MCC でテスト用サブアカウントを作成する際にエラーが表示されることがあります。このエラーは無視してかまいません。
テスト用アカウントとテスト用キャンペーンを作成する
以下の手順では、テスト用の MCC アカウントとテスト用のクライアント アカウントを開設し、テスト用のクライアント アカウントにキャンペーンをいくつか作成します。ここで言う「クライアント」とは、クライアント アプリケーションではなく、Google 広告のクライアント アカウントのことを指します。
青いボタンをクリックして、テスト用クライアント センター(MCC)アカウントを作成します。プロンプトが表示されたら、本番環境の Google 広告クライアント センター(MCC)アカウントにリンクされていない Google アカウントでログインします。必要に応じて、新しい Google アカウントを作成するリンクもあります。
テスト マネージャー アカウントでテスト クライアント アカウントを作成します。[アカウント >
> 新しいアカウントを作成] をクリックして、フォームに記入します。テスト用の MCC アカウントから作成したクライアント アカウントは、自動的にテスト用のアカウントになります。Google 広告ページで、テスト用のクライアント アカウント内にテスト用のキャンペーンをいくつか作成します。
新規作成したテスト用のクライアント アカウントのお客様 ID をメモにとり、保管しておきます。後で API 呼び出しを行う際に使用します。
テスト アカウントを表示する
UI でテスト アカウントを表示するには、利用を停止したアカウントの表示を選択して、アカウントの非表示を解除します。
テスト アカウントには赤色のラベルが付いています。
Google 広告アカウント ページに赤色の [テスト用アカウント] ラベルが表示されない場合、そのアカウントは本番環境アカウントです。
制限事項
テスト アカウントは、本番環境にデプロイする前に変更をテストする場合や、デベロッパー トークンにテスト アカウントへのアクセス権がある場合に、アプリを開発する場合に最適なオプションです。ただし、いくつかの制限があります。
- テスト アカウントでは広告を配信したり、本番環境アカウントとやり取りしたりできないため、配信指標(インプレッション数、コンバージョン数、費用データなど)は空になります。
- 一部の機能はテスト アカウントではテストできません。これには、入札単価シミュレーション、コンバージョンのアップロード、請求が含まれます。テスト アカウントでは配信データが生成されないため、おすすめなどの他の機能は制限されています。
- テスト用 MCC アカウント階層には、最大 50 個のテスト用アカウントを含めることができます。
- 大量の連続リクエストを生成するテスト アカウントは、事前通知なくスロットリングされる場合があります。
これらの制限事項を回避する方法については、テストのベスト プラクティスのページをご覧ください。