INP を Core Web Vitals に導入

2023 年 5 月 10 日(水曜日)

2020 年初め、Google の Chrome チームは、ウェブページの各種品質シグナルを提供する Core Web Vitals を導入しました。 本日 Google Chrome チームが発表した、Core Web Vitals の指標に関する今後の変更は、ウェブページにおけるユーザー エクスペリエンスの質をより的確に評価することを目的としています。この記事では、この変更の内容と、Google 検索やサイト所有者の皆様への影響についてご説明します。

より良い応答性の指標

2022 年 5 月より試験運用されていた INP 指標は、本日のお知らせをもって次の段階に移行し、2024 年 5 月には Core Web Vitals の一つとして安定版の指標になる予定です。

Core Web Vitals の指標の一つである First Input Delay(FID) も応答性を測定する指標ですが、既知の制約があります。そこで Chrome チームは、この制約に効果的に対処する試験運用版(当時)の指標についてのフィードバックを募集することにしました。 そして 2022 年、チームは新しい指標として Interaction to Next Paint(INP) を発表し、コミュニティとともにその効果のテストを開始しました。

その後 1 年間のテストとコミュニティからのフィードバックの収集ののち、Chrome チームは、2024 年 3 月より FID に代わる Core Web Vitals の新しい応答性の指標として、INP を採用することを決定しました。この変更の内容とその理由については、Chrome チームのブログ投稿で詳しく説明しています。

Google Search Console への影響

2024 年 3 月に、FID の代わりに新たに採用される INP が Core Web Vitals の指標の一つとなります。 サイト所有者やデベロッパーの皆様が、新指標の導入に伴い必要となる作業やウェブページの評価を実施できるよう、Search Console では今年後半に、INP を Core Web Vitals レポートに追加する予定です。 2024 年 3 月に FID が INP に置き換わると、FID は Search Console レポートに表示されなくなり、応答性の新しい指標として INP が示されるようになります。

サイト所有者への影響

Core Web Vitals 向上のためのガイダンスに沿っている方は、ウェブページの応答性についてすでに検討されていることでしょう。 FID のための改善は、ウェブページの INP と応答性を向上させるための良い土台となります。

検索結果でのランキングを上げ、全般的に優れたユーザー エクスペリエンスを提供できるよう、サイト所有者の皆様には、Core Web Vitals を改善することを強くおすすめします。 ただし、優れたページ エクスペリエンスに関係するのは、Core Web Vitals だけではありません。Search Console の Core Web Vitals レポートのデータやサードパーティの Core Web Vitals レポートの結果が良好な状態であっても、高いランキングが得られるとは限りません。

ページ エクスペリエンスへの包括的なアプローチにおける Core Web Vitals の位置づけについては、ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響についてのガイダンスをご覧ください。

新指標についての詳細は、Chrome チームのブログ投稿をご覧ください。また、INP に関するウェブページの最適化の手順については、こちらの INP 最適化に関するガイドでご紹介しています。