URL の削除について、パート IV: リクエストと削除対象外 URL の追跡

2010 年 5 月 3 日(月曜日)

URL の削除に関するこのシリーズの最終回では、削除リクエストのフォローアップと、Google の URL 削除ツールを使用すべきではないケースについて説明します。まだご覧になっていない場合は、このシリーズの以前の投稿をお読みいただくことをおすすめします。

オンラインで利用可能な情報の管理もお読みになることをおすすめします。

リクエストのステータスを把握する

削除リクエストを送信すると、送信したリクエストがリクエストの一覧に表示されます。リクエストのステータスを随時確認して、コンテンツが削除されたかどうか、またリクエストが未対応か、保留中か、拒否されたかなどを把握できます。

削除リクエストとそのステータス

リクエストが拒否された場合は、リクエストの横に [詳細] リンクが表示され、そのリクエストが拒否された理由を確認できます。削除の種類によって要件は異なるため、特定のリクエストが拒否される理由はさまざまです。[詳細] をクリックすると、リクエストを正常に完了するために変更すべき点を確認できます。たとえば、リクエストした削除の種類に関する要件を満たすように、対象 URL の変更が必要になる場合があります。変更できない場合は、別の種類の削除(現在の URL が要件を満たしているもの)をリクエストする必要があります。

リクエストが「削除済み」としてマークされていても、引き続き検索結果にコンテンツが表示される場合は、次の点を確認してください。

  • 検索結果に表示される URL は、削除のために送信した URL とまったく同じですか?同じコンテンツや類似のコンテンツがサイト上の複数の URL に表示されることはごく一般的に見られます。1 つの URL を削除できても、同じコンテンツを含む他の URL は引き続き表示される場合があります。

    解決策: 問題となっている他の URL の削除をリクエストします。削除またはブロックのリクエストに使用する URL については、ヘルプセンター記事をご覧ください。

  • URL では大文字と小文字が区別されるため、https://www.example.com/embarrassingstuff.html の削除リクエストは https://www.example.com/EmbarrassingStuff.html の削除リクエストとは異なります。

    解決策: 問題となっている他の URL の削除をリクエストします。削除またはブロックのリクエストに使用する URL については、ヘルプセンター記事をご覧ください。

  • リクエストが「削除済み」とマークされた場合、このマークは送信したリクエストの種類に応じて異なる内容を表している可能性があります。URL 全体の削除をリクエストした場合、「削除済み」は、URL 全体が検索結果に表示されなくなったことを表します。URL のキャッシュに保存されているコピーの削除をリクエストした場合、「削除済み」はキャッシュに保存されているコピーが削除され、検索結果に表示されなくなったことを表します。ただし URL 自体は引き続き表示されます。

    解決策: [削除の種類] 列で、リクエストした削除の種類を再確認します。キャッシュ削除をリクエストしているものの、URL 全体を削除する必要がある場合は、URL が完全な削除の要件を満たしていることを確認してから、URL を完全に削除するための新しいリクエストを送信してください。

URL 削除ツールを使用すべきでない場合

  • 誤った情報をクリーンアップする場合404 エラーの古いページなど)。URL 削除ツールは、誤って機密情報が公開されているページなど、すぐに削除する必要があるページに使用します。最近実施したサイトの変更によってインデックスに登録されている URL が古くなってしまった場合は、URL を再クロールした際に Google クローラがこのことを認識し、時間が経過すると古いページが自然に Google の検索結果から削除されます。このツールを使って、急いで削除をリクエストする必要はありません。
  • ウェブマスター ツールのアカウントからクロールエラーを削除する。削除ツールはウェブマスター ツールのアカウントからではなく、Google の検索結果から URL を削除します。現在このレポートから手動で URL を削除する方法はありません。404 を繰り返し検出する URL をクロールしなくなると、これらの URL は時間の経過とともに自然に削除されます。
  • サイトを「ゼロから再スタート」する場合。サイトにペナルティが課されるのではないかと懸念されている場合や、他者からドメインを購入した後に「ゼロから作成」する場合は、URL 削除ツールを使用してサイト全体を削除し、「最初から作成しなおす」ことはおすすめしません。検索エンジンでは、他のサイトから数々の情報(サイトにリンクしているユーザー、リンク元でサイトの説明に使用している言葉など)を収集し、サイトを理解するためにこの情報を活用しています。サイトに関して現在 Google が知っている情報をすべて削除できたとしても、サイトの理解に役立つ他のサイトがすべて再クロールされて、情報が取り込まれると、削除した情報の多くは元通りに登録されることでしょう。ドメインに悪質な履歴があるのでないかと懸念されている場合は、再審査リクエストにご入力いただき、懸念事項と変更事項(例: 他の人からドメインを取得した、またはサイトの特定部分を変更した)についてお知らせいただくことをおすすめします。
  • ハッキングされた後でサイトを「オフライン」にする場合。サイトがハッキングされ、インデックスに登録された不正な URL を削除する必要がある場合は、URL 削除ツールを使用して、ハッカーによって作成された新しい URL(例: https://www.example.com/buy-cheap-cialis-skq3w598.html)を削除できます。ただし、サイト全体を削除することや、最終的にインデックスに登録したい URL を削除することはおすすめしません。その代わりに、ハッキングの痕跡をクリーンアップして、Google がサイトを再クロールして、クリーンアップされた新しいコンテンツを可能な限り早期にインデックスに再登録できるようにします。こちらの記事では、ハッキングへの対処方法について詳しく説明しています。
  • サイトの正しい「バージョン」をインデックスに登録する場合。https://www.example.com/tattoo.html の削除リクエストが承認されると、http://www.example.com/tattoo.html も削除されます。www を使用した URL / サイトと www を使用しない URL / サイトでも同じことが言えます。これは、多くの場合こうした各 URL から同じコンテンツが利用できるためです。Google では、多くのウェブマスターや検索ユーザーは検索結果にこうした重複したページが出現するのを好ましく思わないと理解しています。簡単に言うと、URL 削除ツールを正規化ツールとして使用しないでください。このような場合に削除ツールを使用しても、残したいバージョンが残ることはなく、URL のすべてのバージョン(http と https、www ありと www なし)が削除されます。

このシリーズが、Google の検索結果からコンテンツを削除する方法に関する質問への回答を提供するとともに、発生する可能性がある問題のトラブルシューティングに役立つことを願っています。他にもご不明な点がございましたら、ヘルプ フォーラムをご利用ください。